2011年12月31日 (土)

Home, bittersweet home

 人生を大きく左右する選択に迫られています。選択といいつつも、自分に選択の余地は実際にはほとんどなく、今のままではただシステムに従い、流されるだけです。

 世に言う就職活動というやつです。

 前の選択、つまり大学受験も、結局システムに逆らうことができないまま、納得のできないまま終わってしまいました。失敗です。少しは抵抗しようとしたのですが、結局自分の力不足でそれもかないませんでした。再び、失敗です。最初の失敗の原因のひとつに、ある企業のある選択が関わっています。しかし友人に「(その企業のことを)恨んでる?」と言われたとき、驚きました。私は全くその企業のことを恨んでいませんでしたし、未だにその企業のことが、そしてその企業の製品が好きです。そもそもその企業だって、好きでそんなことをしたわけではないですし、企業であるからにはそのシステムの中で合理的な企業活動をして当然です。
 その企業のことは全く恨んでいないのですが、そこまで多くの人を追い込んだ社会のシステムには憤りを感じました。そして、そのシステムを変えることもできない自分の矮小さにも、ひどく腹が立ちました。しかしどう頑張っても私にはそんなシステムを変える力はないのです。

 システムは変えられなくてもいい、私の行為が影響した誰かが志を持ってくれればいい、と思います。そんなわけで最近は頻繁に東京に出向いています。
 23区内、空が狭いです。星が見えないです。私の視力だと見えても2等星まで。しかしそれがいいのです。東京の空は、狭くて、無機質で、安心できます。街の灯りが、喧騒が、自分に向いていないことは明らかで、そこでの自分の影響力が相対的に小さいことに安堵します。もっと大きな流れがそこには横たわっていて、自分の立てる波紋がすぐにかき消されることが、嬉しいのです。
 私の家の周囲は、条件がよければ天の川が見えるくらいには田舎です。広い空を見ていると、不安になります。落ちてきそうで、吸い込まれそうで、見張られていそうで。ここの流れは細いくせに澱み、停滞しています。それがひどく不安です。
 自分なんて大したことがないのに、ここでは何をやってもそれがすごいことのように思われてしまいます。嫌です。辛いです。もっとすごい人たちの中で仕事がしたいです。自分の名前なんて残らなくていいです。他者に影響したいです。システムに影響を与えたいです。しかしそれが私という個を明確に保つのは嫌なのです。私の人格ではなく、私の生み出すものが、仕事が、結果が、他者に影響を与えてほしいです。自身をシステムの仕組みの中に組み込みたいのです。変えられないまでも、今までのように単純に流されるのではなく。それができるところに、早く生きたいです。誤変換では、ありません。

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2011年11月30日 (水)

映画『星を追う子ども』を追う vol.3 メイキング×2

 前回の更新からしばらく間があいてしまいました。(Twitterでは頻繁につぶやいていましたが…笑) いや、書き溜めてはあったんですよ(焦)! ココログは普段Chromeをメインで使っている私にとっては少しいじりにくくてですね。複数カテゴリ選択できないなど。IE tabを使ってもだめなのです。私だけでしょうか。

『星を追う子ども(以下、『星追い』)』公開以降、移動距離とそれに伴う交通費がすごいことになってます(苦笑) でもいいのです。本当は『秒速5センチメートル(以下、『秒速』)』のときもそれくらい移動したかったんですが、公開当時まだ自分は高校生で、お財布が……。今になってようやく自分で自由に使えるお金ができたので、むしろ嬉しい出費です。

 本エントリでは参加した2回のメイキングについて、書ける範囲で書いていきます。(大人の事情というやつです。細部が違っていたらコメントで指摘していただけると幸いです。)いろいろな場所でメイキングは行われていますが、私は名古屋周辺で行われた2回のメイキングに参加しました。1回目は8月8日(月)にトライデントデザイン専門学校で、2回目は10月9日(日)に名古屋造形大学芸術祭で行われたものです。それ以降も数回、サイン会・上映会等には参加しました。そのことや、発売中のブルーレイ・DVDについては後日のエントリで。
 幼いころからずっと絵を描くのが好きでした(下手の横好きですが!)。中学生のときに『ほしのこえ』に出会ってから、「いつかああいう絵を描きたい」と思ってきました。なかなか思ったようにはいきませんが、中学生で始めた油絵には、少なからず新海監督の影響が出ていると自分では思っています。そんな私にとって、2回のメイキングはとても有意義なものでした。

 2回のメイキングでは、まず『秒速』の予告編が流されました。ロケハン映像や3DCGがむき出しの状態の映像で、それがどのように完成に向かっていくのかが順を追って説明されました。「桜が水溜りに落ちる場面では、背景とセルを組み合わせて表現する」とか「車内から撮影した動画をもとに、画面をいくつのレイヤーに分け、どのように動かしたら遠近感が出るのかを考えていく」などと、わかりやすく解説していただきました。

 以下、『星追い』のメイキングまとめ(一部)になります。例によってネタバレを含みますのでご注意ください。

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2011年7月 7日 (木)

映画『星を追う子ども』を追う vol.2 深読み星追い星読み深追い

 七夕です。多くの人が空を見上げてしまうこの日に更新しないわけにはいきません。雨なのが残念です。こんな日には『星を追う子ども』のタペストリーやポスターを見て、見たことのない夜空に思いを馳せるのも悪くはありません。アストラムの空には織姫も彦星もいないですが、きっとそこでは別の出会いがあるのです。

 前回に引き続き、映画『星を追う子ども(以下、『星追い』)』について書いていきます。例によって多くのネタバレを含みますので、映画をご覧になっていない方はご注意ください。
 3回の鑑賞で、学校の図書館の本のタイトルから、アスナの家の箪笥に貼られたシールに至るまでをじっくり見ることができました。私はずっと絵を描いてきた人間なので(下手の横好きですが)、シーンひとつひとつへの作り手の思いを考えてしまいます。このシーンはどんな意味があるのか、作者はここで何を言いたいのか、そして、どんな秘密が隠されているのか。このエントリでは、一部分の描写から何が読み取れるのかを自分なりに考えてみます。前回のエントリは少々字数が多くなってしまったので少しコンパクトにしました(苦笑)。おそらくまた別のエントリで続きを書いていきます。

 あくまでもこれは個人の判断ですので、意見・反論等がございましたらコメントをいただけると幸いです。

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2011年7月 1日 (金)

映画『星を追う子ども』を追う vol.1 ジブリへの挑戦

 このエントリから数回に分けて、新海誠監督の映画『星を追う子ども』について語っていきたいと思います。
 私は、合計で3回、『星を追う子ども』を見ました。1回目は5月8日に109シネマズ名古屋で行われた舞台挨拶で。2回目は5月29日に同じく109シネマズ名古屋で(リピーターキャンペーンポスターをもらうために)。3回目はシネマサンシャイン池袋で行われた、星を追う子どもスペシャルナイトVol.4で。Twitterでも何度となくつぶやいていますが、ここではまとまった文章で、いろいろと思ったことをまとめていきます。

*本エントリでは、新海監督の映画最新作『星を追うこども』及び、スタジオジブリ作品『天空の城ラピュタ』・『もののけ姫』について扱います。私はこれらの作品すべてが好きです。本エントリがこれらの作品を誹謗中傷するものではないことをご理解いただければと思います。
(いきなり主観客観入り混じった文章です(苦笑)…もちろん卒業論文は客観的に書かせていただきます。論文と同じことを書いてもつまらないので、ここではエッセイぽく書いてみます。異論は大歓迎です。)

 新海監督は、『星を追う子ども』で、「冒険活劇を目指した」という趣旨のことをさまざまなインタビューで語っています。その言葉の通り、『星を追う子ども(以下、『星追い』)』は老若男女が楽しめる冒険モノになっていると私は感じました。
 ネットでは「ジブリに似ている」という意見が多く見られます。確かに、『星追い』には、10年以上前のジブリの作品のようなさまざまな要素がちりばめられています。しかしこれは単なオマージュではなく、新海監督からのスタジオジブリ、ひいてはアニメーション界への挑戦でもあるのです。というのも、日本の劇場版アニメーション業界は(知名度的に)ジブリの独壇場で、「毎年夏にはジブリを見に行く」というのが恒例になっている人もかなりいらっしゃいます。そしてスタジオジブリが10年以上前までに作っていたアニメは、「少年少女の冒険と恋」を描くものでした(最近は少々傾向が異なってきているので「10年以上前」という言葉を使わせていただいています。これについてはまた別の機会に。)そして、このような物語が「王道」として広く見られているのです。このような状況で、他社はどうするか。「王道」から離れた、奇をてらったストーリーを作ることになります。『バクマン。』でいうところの「王道がダメなら邪道」というやつです。スタジオジブリによる王道アニメの独占市場の中に、正面から挑戦しようとする競合他社はなかなか現れません。しかしそれを意識的にやってしまうのが新海監督なのです。同じようなモチーフを用いつつ、別のテーマを持った作品にしてしまうところが見事です。
 そもそも勝てないから同じ土俵で戦わないというのはおかしな話で、いいと思うものはどんどん作ればいいのです。とはいえ映画を作るには多くの予算が必要ですし、ある程度の売り上げも出さなければなりません。残念ながら大きな会社でこういうことをやるのは困難です。新海監督のスタンスが、今回のような挑戦的な「王道」を作るのに適していたといえるかもしれません。今後、『星追い』をきっかけに、このような王道アニメがたくさん作られるようになることを期待します。
 さて、前置きが長くなりましたが、以下では具体的なキャラクターやシーンを挙げて、『星追い』でどのような「挑戦」が行われたかを見ていきます。前半は『天空の城ラピュタ』、後半は『もののけ姫』と『星追い』を比較していきます。以下、ネタばれを多く含んでおります。ご注意ください。

 

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2011年3月14日 (月)

元気です

 前回の更新からかなり間が開いてしまいましたが、私は元気です。気が付けばブログ開設から5年が経過していたのでした。早いものです。

 先日の地震は大変でした。私の住む地域は電車が止まる程度の被害で済みましたが、被災者の方々は毎日辛く厳しい時間を過ごしているでしょう。募金や節電しかできない自分の無力さを呪います。自分がボランティアに行ったところで迷惑かけるだけだとは思いますが…溺者救助経験しかないですし。あと私にできることといったら絵を描くことぐらいです。バイトばかりであまりまとまった時間がとれませんが、少しでも、被災者の方々の心の支えになるようなことができればと思います。

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